現在の位置
大峯山寺は、今から1350年程前の白鳳時代に、修験道の開祖とされる役行者によって開かれたと伝説する寺院で、標高1719メートルにある、大峯山系の山上ヶ岳にあります。
伝説では、役行者は葛城山にて修行した後、この大峯に入って修行に励んだといいます。そして、山上ヶ岳にて一千日間の修行の末、金剛蔵王権現(以下、蔵王権現)を感得するに到ります。蔵王権現は、はじめ一つの大岩の上に現れ、そこからいま「龍穴(りゅうけつ)」と言われる穴の中に降り立ったとされています。役行者は、感得した蔵王権現の姿を、桜の木に刻みつけ、二体の尊像を造立。この時、蔵王権現が降り立ったとされる穴の上に寺院を建立し、龍穴を内々陣として、蔵王権現像を祀ったといいます。この時建立された寺院が大峯山寺です。役行者が刻んだもう一つの尊像は、金峯山寺に祀られたと伝えられています。
役行者は、この大峯山にて二十五年間修行したと伝説されています。この時、吉野山から熊野三山にかけ、いま七十五靡(なびき)と呼ばれる修行場を開いたとされます。大峯山寺のある山上ヶ岳には、「西の除き」や「平等岩」、「鐘掛け岩」と呼ばれる行場があります。大峯山は、古来修験者の聖地として、修行の場として全国的に信仰された地ですが、とくに近世からは、主に畿内の一般の人々、町人達が「講」といわれる組織をつくり、さかんに参詣するようになっています。そして、今も「講」は健在で、大峯山が開山している5月3日から9月23日までにかけ、多くの人々が山伏装束などを着用し、「懺悔(さんげ)、懺悔(さんげ)、六根清浄(ろっこんしょうじょう)」あるいは「慚愧(ざんぎ)、懺悔(さんげ)、六根清浄」と独特のリズムに乗せて声出しながら、大峯の山々を駆けています。ただし、古来そうであったように、いまも大峯山は「女人禁制」で、女性は入ることが出来ません。
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近鉄吉野線「下市口」駅より、奈良交通バス「洞川温泉」行を利用、終点下車(行程:約1時間20分)。バス停より徒歩約40分にて清浄大橋。 清浄大橋から徒歩約3時間。
国道24号線あるいは国道370号線(伊勢街道)から下市を経て国道309号線で天川村へ。国道309号線から県道21号線に入ると洞川に到る。清浄大橋より徒歩約3時間。
あり。「清浄大橋駐車場」(有料)
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