現在の位置
興法寺は、役行者が開基し、弘法大師空海が諸堂を整備したと伝説される寺院です。
伝説では、千手寺を開いて神並村(こうなみむら)にあった役行者は、生駒山の東に吉祥を表す雲がたなびくのを見て、氷室滝(ひむろのたき)という滝にちかづいてみると、そこに氷室権現という神があらわれて、「大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)」いわゆる「聖天(しょうてん)」像を授けられたといいます。さらに時は下って平安初期は弘仁六年(815)、弘法大師空海がこの地に参籠のおり、九頭龍(くずりゅう)権現が出現して、役行者が授けられた聖天像を授けます。そこで弘法大師は、この地に諸堂を建立し、鎮護国家の道場としたと伝えられています。しかし、南北朝時代は正平三年(1348)に起こった四条畷合戦によって諸堂消失。永禄六年(1363)に大西丹後守浄味が再興し、参道に桜を植えたといいます。
興法寺が本尊としているのは、元正天皇の代、行基菩薩が勅をうけて造立したという伝承される千手観音です。しかし、実際は平安後期の作で、大阪府指定文化財とされています。また、聖天は境内に入ってすぐ右にある聖天堂に祀られています。また、境内の左には護摩堂があり、本尊は烏枢沙摩(うすさま)明王で、左右に不動明王と役行者を奉祀しています。烏枢沙摩明王は、不浄を消し去る明王とされ、寺院ではしばしばトイレに祀られる明王です。興法寺の烏枢沙摩明王は、他の寺院ではあまり拝することの出来ない、大変大きな姿をしています。
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近鉄奈良線「石切」駅下車、徒歩約40分。
国道170号線(大阪外環状線)の「被服団地前」交差点を東へ。石切神社の鳥居を通過し、近畿大阪銀行のある信号交差点を左折。6階建てのマンションの先を右折。近鉄線のガードを超え、道なりに進む。
中型バスは砂倉橋まで。大型バスは、石切神社の有料駐車場に駐車して徒歩約25分。もしくは信貴生駒スカイラインを利用。料金所から約1キロ進み、興法寺の標識がある地点にて停車。徒歩約10分。
〒579-8012 大阪府東大阪市上石切町2-1533
電話:0729-81-2004
ホームページ:なし
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